富山県 » 富山市周辺・八尾

富山市ガラス美術館

(とやまし びじゅつかん)

美しく表情豊かなガラスアート作品たち

富山ガラスを中心に、国内外のガラス作家の現代グラスアート作品や歴史的なガラス工芸品を展示している公立美術館です。

ギャラリーや図書館、銀行などで構成している複合施設「TOYAMAキラリ」の2階から6階に富山市ガラス美術館があります。

6階には「グラス・アート・ガーデン」があり、世界的に有名なガラスアメリカの現代ガラス美術作家デイル・チフーリのインスタレーション作品が5つ常設展示されています。これらの作品は、富山市がチフーリ・スタジオに製作を依頼し、そのうち3つの作品はチフーリ自身やスタッフが来日して手掛けたものです。

2階にはカフェの隣にミュージアムショップもあります。展示室は2階と3階が企画展示室であり、4階と6階が常設展示室となっています。

企画展では、1950年代以降の現代ガラス工芸作品を中心に展示されています。

展示室の外側には、富山県ゆかりのガラス造形作家の作品を集めた「グラス・アート・パサージュ」があります。

美術館内には和カフェもあり、落ち着いた雰囲気でくつろげる場所として人気です。お麩を使った多彩なメニューが提供されています。

TOYAMAキラリ

「TOYAMAキラリ」は日本を代表する建築家である隈研吾がデザインした地下1階・地上10階の複合施設で、富山市のシンボル的存在です。

外壁の北側と東側のファサードには、3種類の細長いパネル約1,000枚が並び、立山連峰の山々の姿が表現されています。素材としてアルミ、ガラス、白御影石が使用されたパネルが縦にランダムに角度を変えて配置され、時間や天候によって光の反射が変化します。

内部は2階から6階までの吹き抜け空間が斜めに開いているのが特徴です。吹き抜け部分を取り囲むように、さまざまな角度で直立したスギ材のルーバーが配置されており、立山連峰の雄大さを連想させます。

富山県で産出された木材が使用され、すべての木材は不燃処理が施されています。6階の天窓から吹き抜け空間がへ、光が斜めに差し込んでいます。内装には富山県産のガラスや和紙がアクセントとして使用されています。

展示

常設展示には、「コレクション展」「グラス・アート・パサージュ」「グラス・アート・ガーデン」があります。

コレクション展では、4F展示室4で富山市が所蔵する藤田喬平やハワード・ベン・トレ、冨樫葉子などの現代ガラス作家の作品を展示しています。展示は定期的に入れ替えられます。

「グラス・アート・パサージュ」では、TOYAMAキラリ館内の2階から4階の壁面などに、富山ゆかりの作家の作品約50点を展示しています。入場料は無料です。

6Fには、ガラス美術館のシンボルである「グラス・アート・ガーデン(チフーリ・エクスペリエンス)」があります。アメリカの現代ガラス美術作家デイル・チフーリの工房「チフーリ・スタジオ」によるインスタレーション作品が常設展示されており、富山市が制作依頼をし、本人やスタッフが来日して制作しました。なお、こちらでは非営利目的であれば写真撮影も許可されています。

美術館の収蔵作品には、デイル・チフーリの「トヤマ・ミルフィオリ」や「トヤマ・フロート・ボート」などがあります。また、藤田喬平の作品やハワード・ベン・トレの「Large Basin」、ハーヴェイ・K・リトルトンの「黄色の冠II」、ミラン・ハンドルの「峡谷<#11>」、冨樫葉子の「みのり(#7)」なども展示されています。他にもトーマス・フラヴィチカの「スペシャリスト」などがあります。

ガラスの街とやま

富山市は「ガラスの街とやま」として知られ、ガラス芸術に関する施設が充実しており、世界的にも有名です。

江戸時代に富山藩 二代藩主 前田正甫が製薬を推進して、薬の製造と販売を一括しておこない、それを顧客の自宅に配置するという特殊な業態を創造し、それを中心とした産業が発展しました。

「富山の薬売り」で知られる地域であり、売薬で有名な製薬産業の歴史があります。その一環として、明治・大正期には薬のガラス瓶の製造も行われ、ガラス瓶工場が多数営業していました。

しかし、ガラス産業が衰退してしまったため、富山市はガラス産業の再興を目指しました。

富山市は1985年からガラスの街づくりを始め、1991年には「富山ガラス造形研究所」を設立し、1994年には「富山ガラス工房」をオープンしました。そして2015年には、ガラスの街づくりの集大成として「富山市ガラス美術館」がオープンしたのです。

「富山市ガラス美術館」は、「ガラスの街 とやま」の集大成として設立されました。富山市は「富山の薬売り」で知られる地域であり、薬の製造が盛んな町です。ガラス瓶の製造も行われていました。

Information

名称
富山市ガラス美術館
(とやまし びじゅつかん)
リンク
公式サイト
住所
富山県富山市西町5-1
電話番号
076-461-3100
営業時間

9:30~18:00(金・土は20:00まで)

定休日

第1第3水曜日
年末年始
※企画展ごとに休館日が異なる場合があります

料金

常設展
一般・大学生 200円
高校生以下 無料
※企画展は観覧料が異なります

駐車場
専用駐車場なし
アクセス

富山駅から市内電車環状線で約12分「グランドプラザ前」下車徒歩約2分
富山駅から市電「南富山駅前」行きで約12分「西町」下車徒歩約1分

富山地鉄バス「西町」下車すぐ、「総曲輪」下車徒歩約4分
富山空港から地鉄バス(富山空港線)「総曲輪」下車徒歩約4分

北陸自動車道富山ICから車で約20分(国道41号線経由)

富山市周辺・八尾

富山県