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高岡市

(たかおかし)

歴史と文化が息づくまち

高岡市は、富山県北西部に位置する県内第2の都市であり、呉西地域の中心都市として発展してきました。加賀前田家ゆかりの城下町として栄え、現在も歴史的建造物や伝統工芸、祭礼行事が大切に受け継がれています。万葉集にも詠まれた美しい景観と、400年以上にわたり育まれてきた職人の技が息づくまち――それが高岡です。

公共交通機関でも観光しやすく、国宝建造物や歴史的町並み、そして富山湾越しの絶景まで、多彩な魅力を気軽に楽しむことができます。歴史都市・高岡で、ゆったりと文化と自然に触れる旅をお楽しみください。

高岡の名の由来と城下町のはじまり

「高岡」という地名は、中国最古の詩集『詩経』の一節「鳳凰鳴矣于彼高岡(鳳凰鳴けり彼の高き岡に)」に由来します。瑞祥の意味を込め、1609年に加賀前田家二代当主の前田利長が高岡城を築き、城下町を開いた際に名付けられました。

1615年の一国一城令によって高岡城は廃城となりましたが、三代当主前田利常の商業振興策により、城のない城下町として商工業都市へと発展します。この頃から鋳物や漆器づくりが盛んになり、現在の高岡の礎が築かれました。

万葉の里と呼ばれる理由

古代、この地は越中国の国府が置かれた場所でした。746年には歌人大伴家持が国守として赴任し、多くの和歌を詠み残しています。こうした歴史から、高岡市は「万葉の里」と呼ばれ、現在も万葉集全20巻を朗唱する行事などが行われています。文学と歴史が深く結びつくまちであることも、高岡の大きな魅力のひとつです。

歴史的町並みを巡る

金屋町 ― 千本格子の家並み

高岡鋳物発祥の地である金屋町は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。千本格子の町家が約500メートルにわたり続き、石畳の通りと調和した美しい景観を形成しています。江戸時代初期、前田利長が鋳物師を招いたことから、この地に鋳物産業が根付きました。

町内には鋳物資料館もあり、400年にわたる鋳物の歴史や技術を学ぶことができます。

山町筋 ― 土蔵造りの商人町

商人の町として栄えた山町筋も、重要伝統的建造物群保存地区です。防火構造の土蔵造りの建物や洋風建築が立ち並び、江戸から明治にかけての繁栄ぶりを今に伝えています。

毎年5月1日には、豪華絢爛な山車が巡行する「高岡御車山祭」が開催され、町は華やかな雰囲気に包まれます。御車山会館では一年を通して祭りの魅力を体感できます。

高岡市の地理

市の位置と隣接する地域

高岡市は富山県の4市(氷見市、小矢部市、砺波市、射水市)および石川県の2町(津幡町、宝達志水町)と隣接しています。市域面積は209.58km²で、富山県全体の約5%を占めています。

地形と自然環境

市の北東部は富山湾(日本海)に面し、扇状地が広がる市街地が形成されています。日本の渚百選に選ばれる雨晴海岸は、立山連峰を望む絶景スポットとして観光客に人気です。また、市の西部には二上丘陵や西山丘陵が連なり、豊かな自然環境を有しています。

主要な河川と湖沼

高岡市の気候

高岡市は日本海側気候に属し、冬季には豪雪地帯に指定されています。特に風上に能登半島があるため、雪雲が停滞しやすく、多くの降雪が観測されます。

高岡市の歴史

古代

高岡市周辺は古代より越中国の国府が置かれた地域であり、8世紀には大伴家持が赴任していました。彼が残した和歌は現在の高岡万葉まつりに受け継がれています。

近世

1609年に前田利長が高岡城を築き、「関野」または「志貴野」と呼ばれていた地域が「高岡」と名付けられました。1615年の一国一城令により高岡城は廃城となりましたが、商業都市として発展を続けました。

近代

1889年に高岡市は市制を施行し、日本初の市のひとつとなりました。伏木港の交易が盛んになり、商工業の発展が加速しました。

現代

2005年に福岡町と合併し、新しい高岡市が誕生しました。近年では財政健全化の取り組みが行われ、都市の発展が続いています。

ものづくりのまち高岡

高岡銅器

江戸時代初期に始まった高岡銅器は、現在では国内シェア9割以上を誇る日本屈指の金属製品産地です。仏具や美術工芸品、大型銅像まで幅広く制作され、その技術は文化財修復にも活かされています。市内には工場見学や鋳物体験ができる工房もあり、オリジナル作品づくりに挑戦することも可能です。

高岡漆器

築城とともに始まった高岡漆器は、彫刻塗や勇助塗、青貝塗など多彩な技法を持つ伝統工芸です。高岡地域地場産業センター「ZIBA」では展示や体験教室も行われており、旅の思い出として自分だけの作品を作ることができます。

工芸都市高岡の秋

毎年秋には「市場街」「ミラレ金屋町」「工芸都市高岡クラフトコンペティション」などのイベントが開催され、まち全体がクラフトの祭典に包まれます。作品展示や販売、ワークショップを通じて、高岡のものづくり文化を身近に感じることができます。

近代産業

アルミ産業、化学産業、製紙業が盛んであり、三協立山などの企業が本社を構えています。

高岡の味覚を楽しむ

昆布文化が根付く高岡では、昆布締めや昆布を使った創作料理が人気です。ジャンボサイズの大仏コロッケや高岡コロッケなど、ご当地グルメも充実しています。老舗和菓子店の銘菓や伝統工芸品も旅のお土産に最適です。

高岡市は、歴史、文化、自然、産業のすべてを楽しめる魅力的な観光地です。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?

歴史と文化が息づく城下町

富山県西部に位置する高岡市は、加賀前田家ゆかりの城下町として発展してきた歴史都市です。国宝建築をはじめとする数多くの文化財、全国に誇る伝統工芸、万葉集ゆかりの文学的風土、そして富山湾と立山連峰が織りなす絶景まで、多彩な魅力にあふれています。

市内中心部には歴史的町並みが残り、少し足を延ばせば雄大な自然や港町の風情にも出会えます。四季折々の祭りやイベントも盛んで、一年を通して楽しめる観光都市です。

国宝 瑞龍寺 ― 加賀百万石の威光を今に伝える禅寺

高岡観光の象徴ともいえるのが、国宝に指定されている瑞龍寺です。加賀前田家二代当主・前田利長の菩提を弔うため、三代当主・前田利常によって建立されました。加賀藩百二十万石の財力を背景に築かれた壮大な伽藍は、江戸初期の禅宗寺院建築の傑作として高く評価されています。

一直線に並ぶ壮麗な伽藍配置

総門から山門、仏殿、法堂へと一直線に配置された建築群は、端正で威厳に満ちた美しさを誇ります。仏殿・法堂・山門は国宝に指定され、さらに総門や禅堂、大茶堂、回廊なども重要文化財となっています。

鉛板葺きの仏殿屋根、檜や戸室石をふんだんに用いた堂内、左右対称に伸びる回廊、美しい天井画など、見どころは尽きません。境内を歩けば、静謐で厳かな空気に包まれ、自然と背筋が伸びる思いがします。

参拝後の楽しみと夜間特別拝観

拝観後は門前の麒麟茶屋に立ち寄ってみましょう。住職がデザインした名物「麒麟焼き」は、香ばしい生地とほどよい甘さの餡が絶妙に調和した逸品です。

また春と夏には、期間限定で夜間拝観イベントが開催されます。ライトアップやプロジェクションマッピングによって幻想的に照らし出される伽藍は、昼間とはまったく異なる表情を見せ、伝統と現代技術の融合を体感できます。

高岡大仏 ― 日本一のイケメン大仏

市街地の中心部に鎮座する高岡大仏は、その端正な顔立ちから「日本一のイケメン大仏」と称されています。歌人与謝野晶子が「鎌倉大仏より一段と美男」と評したことでも知られています。

現在の大仏は1933年(昭和8年)に再建された三代目で、高さは約16メートル。背後の円光背には、阿弥陀仏の仏徳を象徴する梵字「キリーク」が刻まれています。台座内部は回廊となっており、阿弥陀三尊像や二代目大仏の仏頭を拝観しながら一周することができます。

冬には雪化粧をまとった姿も見られ、白い雪を頭に載せた姿が愛らしいと話題になることもあります。

高岡古城公園 ― 水濠が美しい城跡公園

高岡大仏から徒歩約5分の場所に広がる高岡古城公園は、前田利長が築いた高岡城の跡地に整備された公園です。築城からわずか6年で廃城となったものの、当時の水堀や郭(くるわ)がほぼそのまま残る全国的にも貴重な城跡です。

春には約1,800本の桜が咲き誇り、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。秋には水堀と紅葉のコントラストが美しく、四季折々の景観を楽しめます。園内には博物館や動物園もあり、散策にも最適です。

雨晴海岸 ― 海越しに望む立山連峰の絶景

国定公園に指定されている雨晴海岸は、「日本の渚百選」にも選ばれる名勝地です。富山湾越しに標高3,000メートル級の立山連峰を望む景色は、世界的にも珍しい絶景として知られています。

女岩と立山連峰が織りなす風景はまさに絵画のよう。日の出時には空と海が茜色に染まり、冬の早朝には条件がそろえば幻想的な気嵐も見られます。

道の駅 雨晴

海岸沿いに建つ道の駅 雨晴は、船をモチーフにした白いモダンな建物。展望デッキやカフェからは海と立山連峰を一望できます。高岡銅器や高岡漆器、地酒や銘菓などのお土産も充実しています。

港町・伏木を歩く

北前船の往来によって栄えた港町・伏木には、廻船問屋の邸宅や明治期の建築が残っています。国宝に指定された勝興寺は、浄土真宗の重要拠点として発展してきました。

23年に及ぶ平成の大修理を経て蘇った本堂と大広間は国宝に指定され、その壮大さは圧巻です。寺に伝わる七不思議や大伴家持ゆかりの歌碑も見どころです。

伏木の文化施設

高岡市伏木北前船資料館では、北前船交易の歴史や廻船問屋の暮らしを学ぶことができます。また、日本初の私立測候所を前身とする高岡市伏木気象資料館では、気象観測の歴史を紹介しています。

藤子・F・不二雄先生のふるさと

『ドラえもん』の作者である藤子・F・不二雄先生は高岡市出身です。市内には先生ゆかりのスポットが点在しています。

藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー

高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーでは、原画や愛用品など貴重な資料を展示。作品を自由に読めるライブラリーもあり、多くのファンが訪れます。

ドラえもんスポット巡り

万葉線を走る「ドラえもんトラム」、高岡駅前のドラえもんポスト、高岡おとぎの森公園の「ドラえもんの空き地」など、街歩きが楽しくなるスポットが満載です。

博物館・美術館

高岡市の文化を学べる施設

動物園・植物園

史跡・旧跡

歴史的建造物

神社・寺院

景勝地

公園・レジャー施設

四季を彩る祭りとイベント

冬の祭り

日本海高岡なべ祭り(1月) - 冬の味覚を堪能できる人気イベント。海鮮鍋やカニ汁などが楽しめます。

春の祭り

与四兵衛祭(4月3日)

高岡桜まつり(4月)

福岡さくらまつり(4月)

気多神社春季例大祭(にらみ獅子)(4月18日)

二上射水神社築山行事(4月23日)

高岡といで菜の花フェスティバル(4月)

高岡御車山祭(5月1日) - ユネスコ無形文化遺産に登録された伝統行事。豪華絢爛な7基の御車山が巡行する春の一大行事です。

高岡つつじまつり(5月)

伏木曳山祭(けんか山)(5月) - 勇壮な曳山が激しくぶつかり合う迫力満点の祭りです。

国泰寺開山忌(6月2日・3日)

御印祭(6月19日・20日)

夏の祭り

戸出七夕まつり(7月)

高岡七夕まつり(8月) - 大小1,000本の七夕が街を彩り、夜には幻想的な灯りがともります。

伏木港まつり(8月)

北日本新聞納涼花火(8月4日)

リバーサイドフェスタ(8月)

千保川灯籠流し祭(8月)

高校生万葉短歌バトルin高岡(8月)

秋の祭り

前田利長公顕彰祭(9月13日)

中田かかし祭(9月)

高岡大仏まつり(9月)

つくりもんまつり(9月23日・24日)

高岡万葉まつり(10月) - 万葉集全20巻朗唱の会などが行われる。

たかまちまつり(10月)

幌武者行列(10月)

ふくおか産業フェスティバル(11月3日)

数多くの文化財と日本遺産

市内には瑞龍寺・勝興寺をはじめとする国宝建築、高岡城跡(日本100名城)、重要伝統的建造物群保存地区(山町筋・金屋町・吉久)など、数多くの文化財が存在します。

2015年には「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡 ― 人、技、心 ―」として日本遺産に認定されました。歴史・工芸・祭礼が一体となった町民文化が、今も生き続けています。

ユネスコ登録遺産

無形文化遺産

・山・鉾・屋台行事(高岡御車山祭の御車山行事)

国指定文化財

国宝・重要文化財(建造物)

・瑞龍寺(仏殿、法堂、山門)

・勝興寺(本堂、大広間及び式台)

・武田家住宅、佐伯家住宅

国指定史跡

・桜谷古墳

・加賀藩主前田家墓所(前田利長墓所)

・高岡城跡

日本遺産

2015年(平成27年)4月24日、市内の文化財が日本遺産に認定。

「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡-人、技、心-」

その他の文化財

・高岡市山町筋伝統的建造物群保存地区

・高岡市金屋町伝統的建造物群保存地区

・高岡市吉久伝統的建造物群保存地区

歴史と未来が調和するまちへ

城下町として誕生し、商工業と文化の力で発展してきた高岡市。国宝建築の荘厳さ、海と山の絶景、港町の歴史、漫画文化、そして受け継がれる伝統工芸。これらすべてが調和し、訪れる人に深い感動を与えてくれます。

ゆったりと歴史を感じながら町を歩き、四季の景色を楽しみ、祭りの熱気に触れる――高岡での旅は、心に残る特別な体験となることでしょう。

Information

名称
高岡市
(たかおかし)

高岡・氷見

富山県