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欅平駅

(けやきだいらえき)

黒部峡谷の大自然へと誘う終着駅

欅平駅は、富山県黒部市宇奈月町黒部に位置する黒部峡谷鉄道本線の終着駅です。標高は約599m。普通鉄道の駅としては富山県の最東端にあたり、黒部峡谷観光のハイライトともいえる場所にあります。

トロッコ電車に揺られて約1時間20分。深いV字谷とエメラルド色の黒部川を眺めながら進んだ先にたどり着くこの駅は、まさに“秘境の玄関口”。ホームに降り立った瞬間、目の前には断崖絶壁と清流が織りなす圧巻の自然風景が広がります。

欅平駅の歴史 ― 電源開発とともに歩んだ歩み

専用鉄道から観光鉄道へ

欅平駅の歴史は1937年、日本電力の専用鉄道として小黒部駅(現存せず)から延伸開業したことに始まります。当初は黒部川の水力発電開発を目的とした産業鉄道でした。

1953年には関西電力が地方鉄道法に基づく旅客営業を開始し、観光客も利用できる駅として正式に開業。その後1971年に黒部峡谷鉄道が設立され、現在の観光鉄道としての姿が確立しました。

黒部峡谷の壮大な自然と電源開発の歴史は切り離せない関係にあり、欅平駅はその象徴ともいえる存在です。

駅構造と施設の魅力

長大ホームと独特の配線

欅平駅のホームは非常に長く、2本の列車が同時に停車可能です。さらに、同時に機関車の付け替えができるよう設計されており、終着駅ならではの光景を見ることができます。

駅舎と展望台

駅舎はホーム北端にあり、階段を上がった場所に改札があります。1階には出札口と売店、2階には200席を誇るレストラン「レストイン欅」があります。屋上は展望台となっており、奥鐘山の岩壁や黒部川、朱色の奥鐘橋を一望できる絶景スポットです。

黒部ルートと関西電力専用鉄道

一般営業は欅平駅が終点ですが、線路はその先へと続いています。関西電力黒部専用鉄道として、黒部川第四発電所へ向かう軌道が延びています。

通常は関係者のみ利用可能ですが、関西電力主催の「黒部ルート見学会」に当選すれば乗車できます。なお、一般開放は地震の影響により時期未定となっています。

レストイン欅 ― 絶景と味覚を楽しむ

駅2階のレストラン「レストイン欅」では、黒部峡谷の絶景を眺めながら食事を楽しめます。

人気メニュー

・ブラックラーメン
・白えびかき揚げうどん/そば
・白えびカレー
・黒部名水ポーク丼

売店のおすすめ商品

・きときとせんべいサイコロ
・チーズスティックフィナンシェ
・トロッコウォータードーム

欅平の絶景スポット

猿飛峡

特別名勝と特別天然記念物の両方に指定される全国でも希少な景勝地。現在は通行止め区間があります。

奥鐘橋

高さ34mの朱色の橋。黒部峡谷を代表する絶景スポットです。

人喰岩

岩壁をえぐるように造られた遊歩道。大自然の迫力を間近に感じられます。

河原展望台・足湯

足湯に浸かりながら峡谷美を楽しめる贅沢な癒しスポットです。

秘湯の魅力

名剣温泉

単純硫黄泉(源泉約98℃)。神経痛や疲労回復に効果があるとされます。岩造りの露天風呂から渓谷を一望できます。

祖母谷温泉

大自然の中の露天風呂が魅力。飲泉も可能とされ、秘湯として人気です。

欅平ビジターセンター

黒部峡谷の自然や地形、植物、生きもの、電源開発の歴史を紹介する施設。入館無料で、散策前の情報収集に最適です。

餓鬼ノ田圃 ― 原生の湿原

標高約1,630mにある秘境の湿地帯。約340種の昆虫が確認されるなど、生物多様性が高い貴重な自然環境が残されています。

水平歩道 ― 黒部峡谷の核心部を歩く

欅平から仙人谷まで約13km続く上級者向け登山道。標高約950mをほぼ水平に進み、断崖絶壁に刻まれた道を歩きます。

道幅は70~80cmほどの箇所もあり、谷側に柵はありません。慎重な歩行が求められますが、黒部峡谷の真髄を体感できる特別なルートです。

アクセス

黒部峡谷鉄道宇奈月駅よりトロッコ電車で約1時間20分。終点欅平駅下車。自動車ではアクセスできません。

心に刻まれる秘境体験

欅平は、黒部峡谷随一の絶景と秘湯、そして電源開発の歴史が融合する特別な場所です。新緑、夏の深緑、秋の紅葉と、季節ごとに表情を変える峡谷美は訪れるたびに新たな感動を与えてくれます。

トロッコ電車の終点でしか味わえない、大自然の息吹。欅平で、忘れられないひとときをお過ごしください。

Information

名称
欅平駅
(けやきだいらえき)

黒部・宇奈月

富山県