そばの栽培がさかんな南砺市利賀村では、冬になると隣近所でそば粉などを持ち寄り「そば会」が行われていた。「そば会」は年々広がり、現在の「南砺利賀そば祭り」の前身となる。昭和63年には、利賀そばの郷を作り、そばの原産地とされるネパール王国ツクチェ村との国際交流、「世界そば博覧会in利賀」の開催など、「そばの村」として、国内はもとより海外へもPR。そば打ちの指導、そばオーナーの募集、そば打ちコンテストなど、そばに関するあらゆる交流が盛んだ。そば通には、「聖地」とまで言われるようになった。
利賀そば(とがそば)は、富山県南砺市周辺で人気の地元料理の一つです。この蕎麦は、古くから栽培されていた利賀村の特産そば粉を使用して作られており、特筆すべきはそのつなぎが入っていないことです。この特徴により、利賀そばはサクサクとした食感があり、食べ応えがあります。
寒い冬の間、農作業が少ない時期には、地元の人々が集まり、「ごんべ」という風習で新鮮なそばを楽しむことがあります。これが、利賀そばの歴史の始まりとされています。初めはつなぎに玉子を使用し、そば粉を100%使った純粋な蕎麦でしたが、麺がもろくなることや食感の好みの違いから、この地域の蕎麦店では独自の蕎麦を提供するために様々な工夫が凝らされています。
近年では、「ごんべ」を「南砺利賀そば祭り」として地域のイベントとして開催し、地元振興に貢献しています。